生命保険契約者保護機構って何だろう。
2023年03月02日
役割について。
保険会社が破綻した場合は一般的に他の民間保険会社が破綻会社の保険契約を引き受けます。
しかし保険契約を引き受ける民間保険会社が現れなかった場合は、保護機構が設立する子会社に承継されるか、保護機構自ら契約を引き受けます。
このように保護機構は破綻した保険会社の受け皿としての役割が求められます。おまけの話ですが保険契約が移管される流れをまとめると次の順番になります。
破綻した保険会社 → 他の民間保険会社 → 機構の子会社 → 機構自ら 「民子自ら引き受ける。」
財源について。
保護機構の財源は保険会社が支払う負担金です。しかし万が一負担金だけで対応ができない場合は国から補助金をもらって対応します。
なお国がお金を出して何とかするルールは時限措置で、本来ならばとうの昔に期間は終了していました。しかしズルズルとその期間が延長されて、2023年3月時点で、2027年3月末まで延長されています。
保護の優先順位について。
貯蓄性の高い保険ほど保護されません。破綻して他に承継してもらうわけですから、引受先の負担が少しでも軽くなるように、貯蓄性の高い保険は責任準備金の削減および予定利率の引き下げが行われます。したがって定期保険のような保障性の高い保険と比較して保険金の減少の影響が大きくなります。
なお保護機構により、保険契約は破綻時点の責任準備金等の90%まで補償されます。こちらのブログ記事にもう少し詳しい記述があります。
もしよろしければこちらのページもご覧ください。